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会社設立 新会社法のポイント

    ・ 新会社法によって、起業 会社設立はどう変わる?
    ・ 確認会社はどうなるの?
    ・ 最低資本金制度が変わるらしいけれど?
    ・ 会社設立にこの新会社法は有利なの?
    ・ そして、そもそも新会社法って?

そんな数々の疑問に分かりやすく、この先お答えしてまいります。

日本において会社に関する基本の法律は、これまで商法が担ってきました。

明治時代につくられたこの法律は、当然ながら時代に応じて幾多の改正や追加がされ、条文の数も膨大なものになってしまったのです。

そのうえ、近年の企業再編や買収・合併など、企業の抱える法的事項は増加の一途をたどっています。

そこで、用語の整理や条文の近代化など、今日の社会経済情勢の変化に対応できるよう、商法から独立した「会社法」がつくられ、2007年5月に施行されました。

このサイトでは、この会社法(「新会社法」とします)のうち、独立・起業・開業を目指すあなたにとって身近となる、会社設立の制度を中心に掲載いたします。この情報以外に「ここはどうなっている?」ということがありましたら、ご相談ください。




中小企業にやさしい新会社法

日本の会社の99%以上を占めるといわれるのが、いわゆる中小企業です。株式会社は日本に114万社ありますが、そのうち株式公開を行っている大規模会社は4000社にも満たないのです。株式会社においても、99%近くが中小企業で、日本は中小企業のみなさんが支えている社会と言っても、決して過言ではありません。

ですが、これまでの株式会社法制は、大企業を意識したものになっており、現実社会とのギャップがあったわけです。

そこで、日本の中小企業の実態に即したものにするため、新会社法では会社設立時の最低資本金制度を廃止し、取締役1人での立ち上げを認めるなど、いわゆる規制緩和がなされます。

このように、新会社法は日本の中心である中小企業にやさしい法律、と言えるでしょう。

その中身を、設立制度を中心に見ていきます。

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最低資本金制度は?

これまで、株式会社は1000万円、有限会社では300万円の出資がなければ会社設立ができませんでした。

しかし、景気回復のための要請もあって、平成14年にベンチャー企業などの独立・起業・開業を支援する目的で、いわゆる「確認会社」制度が導入され、資本金1円での起業が可能になりました。ただ、設立後5年以内に最低資本金額まで増資しないといけなかったのです。

新会社法では、この最低資本金規制が完全に撤廃され、「1円での起業」が恒久化されました。

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確認会社の増資は?

上記のように新会社法で最低資本金制度が廃止されたのですから、これまでの確認会社でも増資することなく存続できます。

ただし、手続として、

  1. これまでの定款の定めを取締役会等の決議で変更
  2. 解散事由の登記を抹消する登記申請

これらを忘れずに行ってください。

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類似商号調査は?

これまで、同一商号は同一市区町村内で同一営業のために使用することが禁止されていました。

このため、会社設立において事前に法務局へ行き、本店所在予定地に同一の商号を用いた会社がないか、調査する必要があったのです。これを、類似商号調査、とよんでいます。

新会社法では類似商号規制が廃止されました。ただ、「会社法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律」による改正後の商業登記法の規定により、同一場所における同一商号の登記は禁止されましたので、「同一本店所在地に同一の商号の会社があるかどうか」、この調査は必要になります。

つまり、「本店所在地ABC商号○×□会社」と、まったく同じ住所での「商号○×□会社」による会社の登記は認められません。

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取締役の人数は?

これまで、株式会社設立のためには最低3名の取締役を置かなければなりませんでした。

このうち、株式の譲渡をするには株式会社の承認を必要とする会社(譲渡制限会社、といいます)で、かつ、取締役会を置かない場合は、取締役の人数は1人でよいこととなりました。

この譲渡制限会社は、「定款に株券発行の定めがあっても、株主からの請求がないかぎり株券は発行しなくてもよい」、という制度的特徴をもちます。

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発起設立の払い込み証明は?

以前は会社を設立する場合は銀行や信託銀行による払込金の保管証明を受けなければなりませんでしたが、この保管証明が、銀行の都合・事務処理手続などにより時間が取られ、会社設立の障害といってもよい状況にあったのです。

そんな実務上の要請から、新会社法では「発起設立」の場合は、金銭払込があることの証明として、残高証明等で足りることとなりました。「募集設立」は従来どおりですので気をつけてください。

実際問題、会社設立において発起設立が多数を占めるなか、この制度は現実に沿った対応と言えるでしょう。

よって、払い込みが一定の時期になされたことが証明されればよくなったわけで、設立の日までその金銭を使用できない、という不便さも解消されます。

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定款の絶対的記載事項は?

会社の法律である定款。この定款には、記載しないと定款が効力を有さない、とされる事項(絶対的記載事項、といいます)があります。

この、絶対的記載事項が変わりました。

  1. 公告の方法
  2. かつて、会社の設立を社会に知らせる公告の方法は絶対的記載事項でした。それが、任意的事項に変わりました。

  3. 発行株式総数の決定時期
  4. 以前は定款を作成した時に決めていなければなりませんでしたが、新会社法では株式の引受後設立前でもよいことになったのです。

  5. 株式の種類・割当
  6. これまでは「会社設立にあたって発行する株式の種類・数」でしたが、これに「割当」が加わりました。

  7. 株式数、出資額に関する事項
  8. これまで、会社設立にあたって発行する株式の総数、を記載しなければなりませんでしたが、「株式会社の設立に際して出資される財産の価額またはその最低額」に記載事項が変わりました。

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現物出資・財産引受は?

かつての会社法制では、現物出資・財産引受に関しては原則として「検査役の調査が必要」とされており、その例外として出資の目的となる財産の価額総額が「資本金の5分の1以下、かつ、500万円以下」なら、検査役の調査が不要となっていました。

なぜこのようになっていたかと言いますと、「それくらいなら取締役が万一のときは事後的に填補できるだろう」という考えがあったからとされています。

そして新会社法では、このうち資本金の5分の1以下という要件を廃止し単純に「500万円以下」という要件に改められました。

また、出資の目的となる財産が「取引所の相場がある有価証券」で、その相場の価額以下で出資される場合も検査役の調査が不要でしたが、これが「市場価格のある有価証券」は検査役の調査は不要、に変わりました。

そもそも市場価格があれば適正価格と言えるわけですから、不当な出資も起こらないだろう、という判断のようです。

これにより、有価証券の特例範囲が広がり、これまで取引所で扱われているものに限られていましたが、今後市場価格があれば、検査役の調査不要の出資目的財産の対象となります。

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